13.3. 進化の証拠
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過去の手がかりは歴史科学にとっても必須
人類文明史の研究家は、初期に書かれた記録を調査するだけでなく、現代文化の中に残る過去の痕跡を認識することによって、社会進化を一緒にまとめることもできる たとえ文書記録からスペイン人がアメリカ大陸に植民地を作ったということを知らなかったとしても、我々はラテナメリカ文化の中に見られるヒスパニック系の文化の中に見られるヒスパニック系の痕跡から推論できる
化石記録
層序とよばれる各々の岩の層は、その沈殿物が堆積したときに、その場所に生活していて死んだ生物のサンプリングを表す化石のユニークなセットを持つ 層序の化石の位置は相対的な年齢を表す
化石の年齢は放射年代分析を使って確かめることができる
この岩石層に現れる化石のきちんとした配列であり、そして地質年代の経過を記録する
化石記録は生物の出現の様子を歴史的な順序で明らかにする
既知の最も古い化石は原核生物で、およそ35億年前に遡る この化石証拠は、原核生物がすべての生物の祖先であるという分子生物学的・細胞生物学的証拠と一致する
古生物学者は、過去と現在の生物を結ぶ、多くの移行形を発見した
たとえば、一連の移行化石は、鳥が恐竜の一群から起源したという証拠を提供する もう一つの例は、一連のクジラの化石により、この水生哺乳類は四足を持つ陸上哺乳類と結びつけることができる 現在のクジラは、ひれの形の前肢と、先祖の後脚の名残であろう小さな骨を持つ 注目すべき一連の絶滅哺乳類の化石が、パキスタン、エジプトと北アメリカで発見された
距骨の類似性は、クジラ(イルカとネズミイルカも同様に)がこの陸上哺乳類群に最も近縁であることを強く示している 生物地理学
種の地理的分布
ダーウィンはガラパゴスの動物は、遠く離れた島の動物よりも南米大陸の動物種に似ていると指摘している
この事の論理的説明は、ガラパゴスの種は南米から移入した動物から進化し、各々の種は新しい環境に適応したということになる
生物地理学の多くの他の例は進化的視点なしでは不可解なように思われる
オーストラリアは胎盤類にとって暮らしにくい場所ではない
ウサギ、キツネなどを人間が導入した結果、これらの導入種は生態的および経済的な損失になるほど繁殖した 有力な仮説は、オーストラリア独自の野生生物は初期の胎盤類が多様化した場所から隔離された大陸で進化したというもの
模試種がそれぞれ適した環境すべてに生活していると思うなら、種の地理的分布はほとんど意味をなさない
ダーウィンの見解では、酒はその地域に移入した祖先から進化したので、その場所で見ることができる
比較解剖学
主観の特定の解剖学的類似点は、進化的歴史を示す
明らかにクジラのひれは、コウモリの翼と同じ機能を持っていない
もし、これらの四肢が現在の形で独自に設計されたなら、それぞれ独特の機能を反映した基本的な構造が見られるであろう
これらの異なる哺乳類の腕、前脚、足ひれと翼が祖先生物の解剖学的構造の変形であり、何百万年以上もの間に異なる機能に適応した構造であると考えることが、より論理的
共通祖先をもつことによる構造的類似性
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比較解剖学は、進化は新しい機能を受けて祖先構造が修正されるという改変プロセスであるということを裏付ける
この修正プロセスの歴史的制約は、解剖学的な不完全性から明らかである
たとえば、ヒトの脊柱と膝関節は、四本の足で体を支持した哺乳類の祖先構造に由来する したがって、我々のほとんどが、老年期までに膝や背骨の問題を経験する
もしこれらの構造が二足歩行動物を支持するように最初からできていたなら、捻挫、痙攣をはじめとする一般的な怪我はもっと少なくなっているであろう その生物にとって重要性がほとんどない「残存」器官
たとえば、古代のクジラ化石の明らかな後ろ足の骨
ヘビの骨格には、歩行していった祖先の骨盤と足骨の痕跡が見られる 比較発生学
異種の動物で初期発達段階を比較することにより、成体では観察できない相同を明らかにすることができる
たとえば、すべての脊椎動物の胚では、咽頭嚢とよばれている構造が喉の横に現れる発生段階を持つ この発生段階では、魚、カエル、ヘビ、鳥、霊長類など、全ての脊椎動物は、実際、異なるよりというより同じように見える https://gyazo.com/af5059dc79d7253d08ac5b53a3cbc1bc
発生が進行するに従い、異なる綱の脊椎動物はより多くの異なった特徴を示すようになる
咽頭嚢は、魚ではえらに発達し、ヒトでは耳と喉の一部になる
分子生物学
生物の遺伝的背景はそのDNAとDNAにコード化されたタンパク質により記録されている もし2種が非常に似た塩基配列の遺伝子をもっているならば、生物学者はこれらの配列は相同であり、比較的最近の共通祖先から受け継がれたに違いないと結論づける 対照的に、種間の塩基配列の差異がより大きいなら、おそらく近い過去には共通祖先を持たない
多様な生物間の分子生物学的比較により、生物学者が「生命の樹」のうえでの系統進化についての仮定構築が可能になる ダーウィンの大胆な仮説では、すべての生命形態は、最も初期の生物からの分岐進化を通じて関係があるということ
遺伝言語は、初期生命の起源から進化したすべての子孫に受け継がれたものである